日本医科大病院(東京都文京区)に入院中に重度の意識障害に陥り、その後死亡した男性=当時(71)=の妻子が、病院側に過失があったとして同大などに計約1億7800万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が4日、東京地裁であった。佐藤哲治裁判長は訴えの一部を認め、同大に計約6000万円の賠償を命じた。
 判決によると、男性は2015年3月に首の後部に痛みを感じるなどし、同病院でくも膜下出血と診断され入院。同月末に低酸素脳症による重度意識障害となり、19年10月、多臓器不全で死亡した。
 佐藤裁判長は入院時の男性の容体について、急変の危険があり、薬の副作用による呼吸機能の低下も懸念されていたとして、「医療従事者には(容体を)監視すべき注意義務があった」と指摘。男性の呼吸状態を知らせるアラームが作動しない設定だったことに気付かなかった過失があったと判断した。
 また、呼吸状態が把握できていれば、低酸素脳症を回避できたとも言及。男性は重度意識障害を長期間患ったことで死亡したと推定した。
 日本医大広報課は「判決文を見ていないので、コメントは控える」としている。 (C)時事通信社