東京大などのチームは5日までに、ゲノム編集技術を用いて新型コロナウイルスの感染を調べる新たな迅速検査法を開発した。PCR検査と同程度の高い感度を持つ上、安価で検査できるとして実用化を急いでいる。
 検査では、患者の鼻腔(びくう)を拭って取った液や唾液を培養液に加え、新型ウイルスの遺伝子を増幅。さらに人工のたんぱく質とリボ核酸(RNA)を組み合わせた「クリスパー・キャス3」を投入し、新型ウイルスに特有の遺伝子配列を見つけ出す仕組みだ。
 チームの真下知士・東大医科学研究所教授によると、PCR検査との一致率は陽性の場合で90%、陰性の場合95.3%だった。
 PCR検査は高度な機器が必要で検査に数時間以上かかるが、開発した検査法は特別な装置が必要なく、所要時間は約40~60分。簡便だがウイルス量が多くなければ検出が難しい抗原検査に比べ、今回の方法だと数十個のウイルスのRNAも検出できるという。
 真下教授は「国内ベンチャー企業と連携し、早ければ今冬までに実用化したい」と話した。キャス3は真下教授らが開発した国産のゲノム編集技術。 (C)時事通信社