感染再拡大への警戒を呼び掛ける「東京アラート」が発動されて最初の週末となった6日。電化製品店やアニメの専門店などが立ち並ぶ東京・秋葉原には、買い物袋を提げた男性らが行き交い、通りに並ぶメイドや忍者に扮(ふん)した女性店員らが「飲み放題あります」などと声を掛けていた。メイド喫茶ではマスクを着けて接客するなど、新たな「日常」が戻りつつあった。
 「お帰りなさいませ」。メイド服に身を包んだひかりさんは店先で、「ご主人様」をマスク姿で出迎えた。客の手に消毒液をスプレーし、体調に変化が無いか確かめると、「ピピッ」と口にしながら額に体温計を当てた。
 メイドカフェ「アキバ絶対領域」では、従業員がマスクを着用し、客側にもマスクや検温、横並びでの着席を求める形で営業を再開した。目線を合わせるため真正面で膝を突く接客スタイルは、この日は控えめ。飲み物にキャラメルソースでイラストを描いたり、「おいしくなるおまじない」を掛けたりする時も、ひかりさんは「斜め横から接客するようにしている」と話す。
 よく店に来るという会社員三崎晃寛さん(23)は「マスク姿はレア感があって逆に良い」と再開を喜んだ。
 多くのショップは再開したものの、近年は海外からの定番観光地となっている秋葉原から、外国人の姿は消えたままだ。電気街に店を構える「ギフトショップ ザ・アキバ」では、「1年は戻らない」(男性店員)と見越し、外国人が好む餅を使った菓子などを店頭から減らし、代わりに日本人向けの土産物を置く予定という。
 狭い店内にパソコン機器やフィギュアなどが雑然と並ぶ店が多い秋葉原では、感染予防に課題がありそうだ。通路ですれ違うのが難しいほど混雑する店も。トイカプセルなどを扱う店の50代の男性従業員は、東京アラートの発動にも、「こんなに狭いし、お客さんが次々と触るからいちいち消毒していられない」と淡々と語った。 (C)時事通信社