東京都が新型コロナウイルス対策に伴う休業要請をステップ3に緩和したことを受け、都内では12日、マージャン店やカラオケ店が続々と営業を再開した。「楽しかった」「知らない間に時間がたった」。久々の趣味のひとときに、笑顔が広がった。
 世田谷区のマージャン教室「朝日塾」は約2カ月半ぶりに開店。ゲームを邪魔しないよう工夫したビニール製のパーテーションを手作りし、マスク着用や消毒など感染防護策を徹底した。経営者の青木敬一さん(71)は「換気で冷房が効かないが、高齢者も多く絶対クラスター(感染者集団)は出せない」と話す。20年近く通う佐々木葉子さん(70)は「週2回は来ており、こんなに空いたのは初めて。楽しかった」と満足げに笑った。
 高田馬場の有名ゲームセンター「ミカド」には、開店前から待ちわびた常連の列ができた。再開に向けスタッフは、ゲーム機の間に設置する仕切りを作るなど徹夜で準備を進めたという。会社員男性(30)は「ここでしかできないゲームもある。知らない間に3時間もたっていたので驚いた」と話した。
 新宿区のカラオケ店「まねきねこ新宿西口店」は緩和直後の12日深夜0時から営業を再開。未明に10組以上が利用し、同日午後も混雑が続いた。客がマスクを外して気持ちよく歌えるよう、対策としてマイクをプラスチック板で覆って飛沫(ひまつ)を防ぐ「マイクシールド」や個別のカバーを用意した。
 友達4人組で来店した女子大学生(18)は「久々で2時間歌いまくった。気持ちよかった」。田中優妃店長(26)は「楽しくストレスを発散するお客さまを見て安心した」と喜んだ。
 居酒屋などは深夜0時まで営業できるようになったが、新宿・歌舞伎町の人通りはいまひとつ。新宿駅前で客待ちをしていたタクシー運転手の男性(75)は「景気はさっぱり。営業延長で終電を逃した長距離客が拾えればうれしいが」とつぶやいた。 (C)時事通信社