【パリ、ベルリン時事】ドイツやフランスなど欧州連合(EU)の多くの加盟国は15日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて3月から閉鎖していた国境を開放した。各国は域内の観光客の移動を段階的に正常化させ、新型コロナで落ち込んだ経済の活性化を目指す。ただ、感染再拡大を懸念する声も根強い。
 独仏は15日以降、欧州各国への渡航警告を段階的に解除。すでに国境を開放しているイタリアなどと併せ、6月中に欧州のほぼ全域で移動制限が撤廃される見通し。EU域外からの観光客は、原則として7月1日以降に受け入れを再開。観光業の復活に期待が高まっている。
 経済の2割以上を観光業に依存するギリシャは周辺国に先駆け、15日に日本を含むEU域外の複数国からの観光客受け入れを再開。これに先立ち、ミツォタキス首相は記者会見し「依然としてウイルスに対処する必要はあるが、最善を尽くす」と強調した。ただ、6月に入りギリシャ国内の感染者数は再び増加しており、早急な制限解除に周辺国から批判が集まる恐れもある。
 独政府は「(観光を)推奨しているわけではない」(マース外相)と指摘。感染の危険性が残る中で渡航は自己責任だとも強調した。渡航先で感染が再拡大し、国境がまた閉じられたとしても、流行初期に行ったようなチャーター機などでの自国民の「救出作戦」は行わないとくぎを刺している。 (C)時事通信社