【北京時事】中国の首都・北京市で、市内最大の食品卸売市場が感染源とみられる新型コロナウイルスの集団感染が拡大している。感染者は約2カ月ぶりに1人を確認した11日からわずか4日間で79人まで増加。北京では今月6日にコロナへの警戒レベルを引き下げて正常化が進んでいたが、小学生の登校やイベントの中止が相次ぐなど、市民生活は「逆戻り」を強いられている。
 市教育委員会は15日からの再開を決めていた小学1~3年生の登校を延期すると12日に発表。14日には、既に再開済みの小中学生にも在宅学習を促す通知を出した。市商務局は15日、結婚披露宴など大勢が集まる宴席の禁止を指示したほか、消費てこ入れのためのイベントの中止を要求。国家統計局も5月の経済指標に関する15日の記者会見を、オンライン会見に変更した。
 一方、集団感染が発生した新発地市場は、市内の野菜供給量の7割を扱うなど「北京の台所」的存在。市場が閉鎖された影響は既に出ており、日本料理店のオーナーは「野菜と海鮮は全く入らなくなった。宴会のキャンセルも出て、またやり直しだ」と嘆いた。
 市当局は15日の記者会見で、同市場を5月30日以降訪れた約20万人を特定したことを明らかにした上で、全員へのPCR検査で感染拡大を抑え込む方針を示した。北京の検査能力は1日9万件以上と、日本全体の5倍近くに達するが、市場に近い指定病院には希望者が殺到。地元紙によると、豊台区の北京佑安医院では15日朝から検査待ちの長蛇の列ができた。 (C)時事通信社