新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言の解除から、25日で1カ月を迎えた。感染防止対策のため、さまざまな社会活動の場面が様相を一変させる中、新たな生活様式の模索が続けられている。
 将棋の藤井聡太七段の拠点、関西将棋会館(大阪市福島区)内にあるアマチュアの対局場は、ビニールシート越しに対局する人たちでにぎわう。対局者が向かい合う長机に、駒を動かす手が入るだけのスペースを空けた透明のシートをつるし、飛沫(ひまつ)感染を防ぐ。
 「新たな将棋の在り方になるのでは」。会社員溝川翔平さん(31)=同市=は「これからはなくてはならないものになる」と話す。盤面をのぞき込む際に頭が当たってしまうこともあるが、オンラインではなく、実際に人と指せることを喜ぶ。
 3月2日から5月末まで営業を休止していた同館は、シート設置に加え、席数を減らし窓を開け、将棋盤と駒を消毒可能なプラスチック製に変えて再開した。クラスター(感染者集団)対策のため、利用者には名前や連絡先の登録を義務付けた。
 武蔵境自動車教習所(東京都武蔵野市)では、フェースシールドと手袋を着用した指導員が助手席に座る。出産までの免許取得を目指す妊娠8カ月のパート菅谷由佳里さん(21)=三鷹市=は、「車内は距離が近く、感染防止対策をしていて安心する」と話した。
 生活様式の変化は通学・通勤にも及ぶ。約1カ月半休業した同教習所には、再開後の6月、繁忙月の倍の1000人に迫る入所希望者が殺到した。特に二輪車免許が人気という。玉川勝所長は「満員電車やバスを避けて通勤、通学したいというニーズがある」と指摘している。 (C)時事通信社