【ワシントン時事】新型コロナウイルスの感染者、死者共に世界最多の米国で、感染が再び急速に拡大し「第2波」への警戒が高まっている。ロイター通信は25日、同日の新規感染者が過去最多を更新したと報じた。一部の州では経済活動の規制緩和を見直す動きも顕在化。トランプ大統領は11月の大統領選をにらみ、今年後半の「景気V字回復」に意欲を見せるが、先行きに不透明感が増しつつある。
 ロイターによれば、25日の新規感染者は3万9818人。ここにきて増加ペースが上がっている。CNNテレビによると、全米50州の6割に当たる30州以上で先週の新規感染者数が前週を上回り、テキサス、フロリダなど13州は増加率が50%以上を記録した。
 トランプ氏は25日、ツイッターに「感染者の増加は検査(件数の増加)が理由で、死者の数は減っている」と投稿し、第2波の懸念打ち消しに努めた。疾病対策センター(CDC)のレッドフィールド所長も記者団に、増加は「若い人や症状のない人が検査を受けるようになったため」と指摘。郡単位で見れば、感染が大幅に増えているのは全体の3%程度だと述べた。
 だが、多くの州で感染者だけでなく新規入院患者も増えている。地元紙によれば、テキサス州では検査で陽性と診断された人の割合が「危険水域」とされる10%を超え、アボット州知事は25日、経済活動の再開を一時凍結すると発表。ロサンゼルス近郊にある娯楽大手ウォルト・ディズニーの二つのテーマパークは、7月17日に予定していた再開を先送りした。
 米国の感染者は245万人超だが、レッドフィールド氏は既に治癒した人や無症状の人を含めると、実際の感染者数がその10倍に上る可能性があると話す。CDC当局者はロイターに「フロリダ州やテキサス州では、感染者のおよそ半分が35歳未満で、症状の出ていない人も多い」と指摘。無症状の感染者による感染拡大を食い止めるため、若年層への検査拡充の必要性を強調している。 (C)時事通信社