東京都で新型コロナウイルスの1日当たりの感染者が2カ月ぶりに100人を超えた2日、都内では先行きを不安視する声が相次いだ。小池百合子知事が夜間の外出を控えるよう求めた繁華街では、営業を再開したばかりの居酒屋の店長が「従業員の生活が懸かっている」と悲壮感を漂わせた。
 「これからお客さんが戻ればいいなと期待したタイミングだったのに」。豊島区池袋に店を構える居酒屋の男性店長(46)は声を落とした。店は1日、約3カ月ぶりに営業を再開したばかり。「また自粛するような事態になったら大変だ」と不安を募らせた。
 新宿にある居酒屋の男性従業員(35)は「感染者を増やさないために、積極的に『来て』とも言いにくい」と複雑な心境を明かす。一方で、客足は2割程度しか戻っていないといい、「店としてはつらいものがある」と語った。
 JR東京駅前では、帰宅途中の大田区の男性会社員(26)が「息抜きの飲み会ができなくなってしまうと思うと憂鬱(ゆううつ)だ。我慢にも限界がある」と話した。
 金融機関に勤務する横浜市の女性派遣社員(51)は、6月から通常の勤務体制に戻った。「心配だけど、気を付けながらやるしかない。対策はやり尽くしている。これ以上どうしたらいいのか」と顔をしかめた。
 「100人か。このまま減少してほしかったが」と、驚きの声を上げたのは都立高校の副校長。授業は今週から全面再開しており、「電車通学の生徒も多く心配だが、(感染拡大防止には)マスクや消毒の徹底しかない。教員と連携し、気を抜かないよう呼び掛けたい」と緊張気味に話した。 (C)時事通信社