東京都で新型コロナウイルスの新規感染者が2日連続で過去最多を更新したことを受け、西村康稔経済再生担当相と小池百合子都知事は10日夜、感染症専門家らを交えて都内で会談し、バーやクラブなど接待を伴う飲食店での感染対策をまとめた。PCR検査の戦略的拡大などが柱だ。
 メリハリの効いた感染防止対策の実施や、保健所機能の強化も盛り込んだ。会談には「夜の街」で感染が広がる新宿、豊島両区の区長も出席。西村氏は会談後の記者会見で「経験を生かせば経済との両立も必ずできる」と強調した。今後の感染状況を踏まえ、都だけでなく、他の自治体に対策を広げる考えも示した。
 PCR検査は、感染者が出ていない店舗を含め、「夜の街」で幅広く集中的に実施。事業者には感染防止ガイドラインの順守を求め、感染者が出た場合は区が都の財政支援の下、協力金を払って休業を要請する。
 対策の要となる保健所の体制を強化するため、政府による人的支援などを通じて保健師やサポート要員を増員。保健所の機能を補完するため、「夜の街」対策の新たな拠点も設置する。
 小池氏は会見で「(集中的に)検査を行うことで、より多くの陽性者が出るかもしれないが、(感染の)拡大防止が不安を抑えることになる」と対策の意義を強調した。
 一方、菅義偉官房長官はこれに先立つ会見で、緊急事態宣言の再発令を否定。10日から始めたイベントなどの制限緩和についても「実施する考えに変わりはない」と重ねて表明した。ただ、(1)感染経路の不明な割合が一定程度ある(2)中高年の感染者も増加しつつある―として「警戒感を持って状況を注視していきたい」と語った。 (C)時事通信社