九州の豪雨被災地では大雨への警戒が続き、避難生活の長期化も懸念される。日本循環器学会などは避難所で起きやすいエコノミークラス症候群に備え、水分補給や運動などの予防法をまとめた声明を発表。新型コロナウイルス感染に配慮した取り組みを紹介するほか、感染を警戒した車中泊のリスクについても注意を呼び掛けている。
 エコノミー症候群は、脚の血管内にできた血栓が血流に乗って運ばれ、肺静脈などに詰まって起きる。胸痛や息切れなどが起き、死亡する場合もある。避難所では、長時間同じ姿勢で過ごし、夜間のトイレなどを気遣って水分を控えがちなため発症しやすいとされる。
 声明は発症を防ぐため、1日20分以上の歩行や1日1リットル以上の水分摂取を推奨。ストレスも要因になるとして、6時間以上の良質な睡眠の確保も求めた。ただ、集団生活では感染対策も重要になるため、運動の際にソーシャルディスタンスを保つことや、飲食物は他人と共有せず手洗いや消毒を頻繁に行うことも大切だとしている。
 避難所の「密」回避で車中泊を選ぶ人もいるが、狭い車中はより危険度が高い。日本静脈学会のサイトは運動や水分摂取に加え、寝る際にはシートを倒して脚を伸ばし、足首を動かしたりふくらはぎをマッサージしたりして、脚の血流を良くするよう呼び掛けている。

 ◇エコノミークラス症候群予防のポイント
(1)1日20分以上の歩行など定期的な運動
(2)1日1リットル以上を目安にした水分摂取
(3)1日6時間以上の良質な睡眠確保。 (C)時事通信社