【サンパウロ時事】新型コロナウイルスを「感染しても心配ない」と軽視してきたブラジルのボルソナロ大統領の「お膝元」である大統領府で、職員100人以上が新型コロナに感染していたことが分かった。ボルソナロ氏も7日に検査で陽性と分かり、現在は公邸にこもっている。
 大統領府によると、3日までに全職員3400人の3.2%に当たる108人が検査で陽性だった。9割以上が軽症または無症状で済んだという。
 大統領府は「庁内でのマスク着用やアルコール消毒、職員間の適切な距離の確保などを指導している」と説明。もっとも、感染者と「濃厚接触」にまで至らない接触者の隔離について規則などは定められていない。ボルソナロ氏の感染を機に対策を見直す方針だ。
 ただ、大統領府内の感染率は国全体の4倍近くに当たる異常な高さ。マスクなしで公の場に出ていた「あるじ」の態度が、大統領府全体の緩みにつながっていた可能性は否定できない。ブラジリアの連邦公務員組合は8日、「ボルソナロ大統領や閣僚らが、病のまん延を抑えるための保健衛生指導を習慣的に守っていないのは無責任だ」と強く批判した。
 米国に次ぎ、世界で2番目に新型コロナ禍が深刻なブラジルでは10日現在、180万人が感染。7万人が死亡している。 (C)時事通信社