厚生労働省は14日、新型コロナウイルスへの感染歴を調べる抗体検査で陽性となった8検体を調べた結果、ウイルス感染を防ぐ免疫機能を持つ「中和抗体」が全検体で確認されたと発表した。国内で中和抗体が確認されたのは初めてという。同省は、中和抗体が体内でどの程度持続するかなどを引き続き調べる方針。
 人間の体内では、感染症にかかった後、同じウイルスが再侵入した際に体を守るタンパク質(抗体)が作られる。このタンパク質の有無を調べるのが抗体検査で、同省は6月、宮城、東京、大阪の3都府県で行った結果を公表していた。
 同省は、海外2社の検査試薬の両方で陽性となった人を抗体保有者と定義した。その結果、抗体保有者は宮城3009人中1人(0.03%)、東京1971人中2人(0.10%)、大阪2970人中5人(0.17%)だった。
 同省が8人分の検体を国立感染症研究所に送り詳しく調べたところ、新型コロナウイルスによる細胞の破壊を抗体が防ぐことが試験管内で確認された。念のため、どちらか1社の検査試薬で抗体検査陽性と判定された検体も調べたが、十分な中和抗体は検出されなかった。 (C)時事通信社