新型コロナウイルス感染者が急増している沖縄県の米軍基地では、15日も新たに36人の感染が確認され、これまでに計136人の感染が判明した。基地で働く日本人従業員や地元住民に感染経路などの情報は提供されておらず、不安が広がっている。
 71人の感染者が出た普天間飛行場(宜野湾市)にメンテナンス職として勤める日本人男性によると、感染者の行動履歴や従業員との接触の有無はいまだに知らされていない。「米軍の上司は大丈夫と言うが、みんな信じていない。会う人を濃厚接触者かもと疑ってしまう」と基地内の様子を明かした。
 在日米軍基地で働く労働者で組織する全駐留軍労働組合によると、従業員からPCR検査の要望が相次いでいるという。労組の担当者は「感染源と指摘される米軍関係者の人事異動も、到着後14日間の待機措置が厳格に取られているか疑わざるを得ない」と話した。
 異動で沖縄に渡ってきた米軍関係者を滞在させるため軍が借り上げたリゾートホテルがあり、軍人の住宅も多い北谷町。ピザ店を経営する男性(42)は「余計なことをしてくれた。治外法権とはいえ沖縄の人を気遣ってほしい」と憤る。
 一方で、軍関係者の客は半数以上に達し「住民への謝罪を口にするなじみの米兵もいるし、接触する怖さは東京からの観光客と同じ。米軍だけを批判できない」と複雑な胸中を吐露した。 (C)時事通信社