【サンパウロ時事】ブラジル保健省は16日、新型コロナウイルスの累計感染者が201万2151人、死者が7万6688人になったと発表した。ともに米国に次いで世界で2番目に多い。感染者は前日から4万5403人、死者は1322人増加。回復した人も130万人近くに達している。
 感染確認は1日4万人前後で推移しており、1カ月足らずで100万人増加した。人口10万人当たりの感染者数は日本の約53倍に当たる957.5人。感染者には新型コロナを軽視してきたボルソナロ大統領(65)も含まれている。
 ブラジルでは、感染者が急増した3月下旬から各州・市が商業施設閉鎖などの対策を実施。しかし、失業や貧困の深刻化に耐え切れず、6月に入ってから経済を回し始め、一部の州では中断していたプロサッカーも始まった。一貫して経済再開を唱えてきたボルソナロ氏は16日、「経済の息を止め続けることはできない。給料や仕事がなければ、ウイルスによるよりももっと多くの人々が命を失う」と訴えた。
 感染者が最も多い最大都市サンパウロは、市民68人に1人が感染した計算になる。同市在住の日系3世の大学生トシロウ・トクヨシさん(31)は「他の国と異なり、最も深刻な時期に経済が再開している。政治家は確かに無責任で怠慢だが、人道危機に対応する社会的態勢が整っていないという現実もある」と嘆く。 (C)時事通信社