【サンパウロ時事】ブラジルのサンタカタリナ連邦大学(南部サンタカタリナ州)が、新型コロナウイルスと最前線で闘う医療従事者にマリフアナ抽出成分を投与し、ストレス軽減効果を測る臨床試験に乗り出す。全国300人以上を対象に8月に開始し、来年3月に結果をまとめる方針。
 研究責任者のエリキ・アマゾナス准教授は「3月から医療従事者は疲労困憊(こんぱい)だが、ほぼ放置され、辞める人が出ているようだ。マリフアナ抽出油がストレス解消や緊張緩和に効果があるか見極めたい」と指摘。共同研究者で医療用大麻普及NPO「ABRACE」の薬剤師ムリロ・ゴウベア氏は「こうした研究は、国内での大麻成分利用を促進させる上で必要不可欠だ」と期待する。
 実験では、一方のグループに医療業務に支障を来さないよう、酩酊(めいてい)作用をもたらすテトラヒドロカンナビノール(THC)をごく少量に抑えたマリフアナ抽出油、もう一方にただの液体を投与。効果の有無を調べるという。
 感染者、死者がともに米国に次いで世界で2番目に多いブラジルではここ数日間、1日約6万人のペースで感染者が増加。医師や看護師は極度の緊張と感染の危険にさらされている上、「そばに寄るとコロナがうつる」といった偏見も加わり、心身の不調を訴えて離職する者も少なくない。 (C)時事通信社