富士フイルムが、新型コロナウイルス向けワクチン候補の原薬製造の拡大を加速させている。28日には、米政府から約270億円の助成を受け、2021年初めに子会社の米テキサス州の拠点で大量生産を始めると発表。ワクチンの実用化が急がれる中、需要増に備え量産体制を整える考えだ。
 トランプ米大統領は現地時間27日、ノースカロライナ州にある富士フイルム子会社、フジフイルム・ダイオシンス・バイオテクノロジーズ(FDB)の製造拠点を視察し、資金の拠出を表明した。
 FDBは、30年以上にわたり遺伝子治療薬などの受託実績を持つバイオ医薬品の製造受託会社。米バイオ企業ノババックスが開発するコロナ向けワクチン候補の有効成分である原薬の製造も受託しており、既にノースカロライナ州の拠点で製造を開始した。今秋実施される予定の最終段階の臨床試験(治験)向けに原薬を提供する。
 コロナ向けワクチンなどの開発プロジェクトを進める米政府は、FDBの受託実績や大量生産設備を評価し支援を決定した。これを受けFDBは、今秋までにテキサス州の拠点で製造設備を増強。ワクチンを開発する製薬会社に原薬の安定供給を進める。 (C)時事通信社