【ニューヨーク時事】米大統領選まで3カ月に迫る中、共和党のトランプ大統領と民主党のバイデン前副大統領の激戦が予想される州で新型コロナウイルスの感染が急拡大し、トランプ氏の支持率低下に影響を及ぼしている。トランプ氏の新型コロナ対応に批判的な有権者が増えたのが背景にあるとみられ、2016年の大統領選でトランプ氏が奪還した大票田フロリダ州でも劣勢になっている。
 米国では3~4月にニューヨーク州など民主党支持者の多い大都市を抱える州で感染が拡大。さらに、感染抑制のため規制していた経済活動の再開を受け、6月以降は特にカリフォルニア、フロリダ、テキサス、アリゾナの西部と南部の4州などを中心に急拡大した。
 民主党が強いカリフォルニア州以外の3州は知事がいずれも共和党で、トランプ氏の方針に従って経済活動再開を積極的に進めていた。CBSニュースなどの世論調査によると、3州では有権者の6割程度が、再開が早過ぎたと回答し、このうちの大半が背景に「トランプ氏の圧力」があると考えている。
 3州は前回大統領選ではトランプ氏が勝利。ただ、選挙予想サイト「ファイブサーティーエイト」の2日の世論調査平均によると、3州ともにトランプ氏の支持率が3月に比べてやや低下。2日時点でバイデン氏がフロリダで5.9ポイント、アリゾナで3.9ポイント、テキサスで0.6ポイントそれぞれリードしている。さらにミシガンやペンシルベニアなど他の激戦州でもトランプ氏は劣勢になっている。
 背景にあるのが、迷走しているトランプ氏の新型コロナ対応だ。ワシントン・ポスト紙などの7月の世論調査によると、トランプ氏の対応への不支持は3月の45%から60%に上昇。逆に支持は51%から38%に低下した。共和党層の支持は8割近くと根強いが、トランプ氏の地盤とされる非大卒の白人男性の支持が15ポイント減の56%となり、地方居住者も11ポイント減の48%に落ち込んでいる。
 フロリダなど4州は、新規感染者が鈍化する兆しが見える一方、中西部では増加が続く。ホワイトハウスのバークス新型コロナ対策調整官は2日、CNNテレビに「今日の状況は3~4月とは異なる。驚くほど拡散し、都市部と同様に地方にも広がっている」と警告した。激戦州での劣勢を受け、トランプ氏は国民にマスク着用を要請するなど、相次ぎ方針を転換させているが、11月までに盛り返せるか予断を許さない。 (C)時事通信社