大阪府の吉村洋文知事が新型コロナウイルス対策で「ポビドンヨード」成分を含むうがい薬の使用を呼び掛けたことを受け、ドラッグストアなどで品切れ状態となっている。インターネット上での転売も相次ぎ、フリーマーケットアプリの運営元は違法な出品を削除する方針を表明。専門家は「効果が認められていない中、自己判断で使うのは慎んでほしい」と訴えている。
 東京・銀座のドラッグストアでは、吉村知事が記者会見を開いた4日昼からうがい薬が飛ぶように売れ、翌日には品切れとなった。空となった棚には「入荷時期も未定です」との張り紙が掲示されていた。
 女性店員(32)は「品薄の状態が続いていたが、今回でだめ押しになった。『もうないんですか』と聞かれることも多い」とうんざりした様子だった。
 フリマアプリ「メルカリ」や、オークションサイト「ヤフオク!」などではうがい薬が多数出品され、通常価格の2倍以上で売買が成立したケースもあった。医薬品の無許可販売は法律で禁じられており、運営会社は該当する商品は削除すると注意喚起。楽天が運営するフリマアプリでは、うがい薬全般の出品が禁止された。
 東海大の金谷泰宏教授(臨床薬理学)は「ポビドンヨード入りのうがい薬が新型コロナに効果があるかどうかは、今後の臨床研究を経て初めて認められる」と強調。「妊婦などが使用するとヨウ素の過剰摂取で胎児に影響する可能性がある」とした上で、「うがいをしているから大丈夫だと考えて、通常の感染対策をおろそかにする人も出るかもしれない。コロナ対策として自分の判断で使うのは慎んでほしい」と指摘した。 (C)時事通信社