【ワシントン、サンパウロ時事】米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は8日、米国の新型コロナウイルス感染者数が累計で500万人を超えたと報じた。一方、ブラジル保健省は8日、新型コロナウイルスの感染者の累計が300万人を超え、死者数も10万人を上回ったと発表した。米ブラジル両国が、世界の感染者累計、死者数ともに世界の1、2位を占め、南北米大陸で感染拡大が止まらない。
 米国では6月以降に感染が急増した南部や西部で減少傾向が見られるものの、全米では1日5万人前後の新規感染が継続中。2000万人に迫る全世界の累計感染者のうち4人に1人を米国人が占める異常な事態が続いている。
 米国の累計感染者は7月上旬に300万人を超えた後、半月に100万人のハイペースで増え続けてきた。米国民の1.5%が感染したことになる。死者数は16万人を超えた。
 一方、ブラジル保健省によると、8日時点の累計感染者は301万2412人、死者は10万477人。1日で感染者数は4万9970人、死者数は905人増えた。ただ、回復者も約210万人に達している。
 米国の感染の中心地となった南部フロリダ州や西部アリゾナ州は一時期に比べ感染者や死者の数は減っている。ただ、全米の死者数は10月以降に再び増加に転じ、12月までに30万人近くまで増えると予測する評価モデルもある。
 米政府のコロナ対策を助言するファウチ国立アレルギー感染症研究所長は先週、各メディアとのインタビューで「少なくとも一つ」のワクチンの供給が年内に間に合う可能性があると表明した。「再び経済活動を止める必要はない」と述べる一方、マスク着用など公衆衛生対策を中断してはならないと警告した。
 ブラジルのボルソナロ大統領(65)は6日のネット演説で「われわれはすべての死を悼む」と表明。一方で「前に進もう。この問題から脱する方法を探そう」と国民に呼び掛けた。ボルソナロ氏は7月に感染したが、重症化することなく回復。日を置かずにミシェリ夫人(38)が感染した。
 ブラジルも感染拡大に終わりは見えない。ただ、1日の感染者数が7万人近くに達した7月末よりはペースが落ち着きつつある。各州や市は、3月下旬から実施してきた経済規制を少しずつ緩和。企業の生産活動を示す鉱工業生産指数は2カ月連続で前月比プラスで、経済は最悪期を脱して回復基調にある。 (C)時事通信社