安倍晋三首相は9日、長崎市で記者会見し、新型コロナウイルスに関する緊急事態宣言について「雇用や暮らしに与える影響を考えれば、できる限り避けるための取り組みを進めなければならない」と述べ、再発令回避に全力を挙げる考えを示した。感染が収束した段階で、新型コロナ対策の特別措置法の改正を検討する方針も明らかにした。
 首相は4~6月期の国内総生産(GDP)について「年率換算で20%を超えるマイナス成長が予想されており、リーマン・ショックを上回る甚大な影響が見込まれる」と述べ、4月の宣言発令に伴う日本経済への打撃の深刻さを強調。「感染・重症化予防に万全を期しながら、社会・経済活動と両立を図る」と訴えた。
 その上で、政府の観光支援事業「Go To トラベル」の継続に、改めて理解を求めた。お盆休みの帰省についても「一律の自粛は求めない」と重ねて説明し、高齢者への感染防止策の徹底を呼び掛けた。
 首相はまた、特措法について「事態が収束した後に、より良い仕組みとなるよう検討していく」と明言した。自治体が求める休業要請時の罰則や補償の法制化などが課題になるとみられる。
 ワクチンに関しては「複数の企業と、ほぼ全国民に相当する1億2000万人分を上回る(日本への)供給で、基本合意した」とアピール。新型コロナの影響で経営が悪化した医療機関への支援を強化する考えも明らかにした。 (C)時事通信社