【サンパウロ時事】メキシコ南部オアハカ州議会が、未成年へのジャンクフード販売を禁ずる全国初の州法を可決した。オアハカはメキシコでも最も子供の肥満が深刻な州で、将来の疾患の芽を摘み取るための措置。ただ、経済界からは強い反発の声も上がっている。
 5日に通過した州法は、カロリーが高い菓子や砂糖が大量に入った清涼飲料水を未成年に売ったり、供給したり、宣伝したりすることを禁じている。ただ、伝統的に地元で食べられてきた菓子などは除外されるという。主導したマガリ・ロペス議員は「オアハカ州は全国で最も肥満児が多く、100人中28人が体重オーバーに苦しめられている」と指摘。「子供の肥満問題は糖尿病や高血圧、心臓の疾患につながりかねない」と意義を強調した。
 しかし、オアハカの企業や経済団体は強く反発。5日には共同声明を発表し、「家族の生活の豊かさに影響する」と主張した上で、「(肥満の)根本的原因を解決できないし、新型コロナウイルス禍で打撃を受けた企業、特に零細業者を痛めつける」と撤回を求めた。
 日本と人口規模がほぼ同じのメキシコでは、世界で6番目に多い47万人以上が新型コロナに感染し、世界で3番目に多い約5万2000人が死亡。経済は停滞し、鉱工業生産指数は20カ月連続で前年割れしている。既に打撃を受けているメーカーや商店からは「何もこんな時期に」と恨み節が漏れている。 (C)時事通信社