大阪大などは18日、同大医学部付属病院の非常勤職員だった元医員が2013~16年に公表した医学論文5本で、研究データの捏造(ねつぞう)や改ざんがあったと発表した。うち1本は、肺がん手術後の再発を防ぐ臨床試験で安全性の根拠とされていたが、薬剤を投与した160人に健康被害は出ていないという。
 大阪大と国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)によると、元医員が責任者として執筆した論文で、カルテに記載されていないデータが使われるなどしており、薬剤の効果が高く出る結果になっていた。
 元医員は、同センターで室長を務めていたが18年に退職。大阪大も14年に退職しており、同大はさかのぼって懲戒解雇相当の処分とした。元医員は調査に「なぜそうしたデータが入力されたか分からない」と話したという。17年に通報があり、同大などが調査していた。
 大阪大は「誠に遺憾。教職員の意識向上と再発防止に努める」とコメントした。 (C)時事通信社