東京都は19日、新型コロナウイルス患者の重症者の基準について、集中治療室(ICU)に在室していても、人工呼吸器などを使用していなければ除外していたことを明らかにした。国はICU在室者全てを重症者としており、国との食い違いが露呈した格好だ。都の担当者は「ICUに重症者以外がいる場合もあり、より実態に即した形で把握しようとした」としている。
 小池百合子知事は同日、記者団の取材に「都として現場を戦略的に動かす意味でモニタリング(監視)を行っている」と述べ、独自基準に理解を求めた。
 厚生労働省は4月26日、自治体に患者数などの報告を依頼。重症者については(1)ICUに在室(2)人工呼吸器を使用(3)体外式膜型人工肺(ECMO、エクモ)を使用―のいずれかに当たる場合と定義した。しかし、都は4月27日から独自に定義を変更していた。
 都によると、空き病床の関係で中等症以下の患者が一時的にICUに入る事例もあった。専門家からも「ICU在室かどうかだけで重症と判断すべきではない」との助言もあり、ICU在室者を除外した数字を報告してきたという。
 都が発表した19日現在の重症者数は32人だが、厚労省の基準ではさらに10人前後増える見通し。都は今後、同省の基準に基づいた重症者数を報告する。一方で、都のモニタリング会議では独自基準による数値を使用し続ける方針。 (C)時事通信社