【ロンドン時事】新型コロナウイルス感染防止のため長期休校となっている英国内の大半の学校が9月、再開される。政府は再開について「経済活性化に不可欠」(首相官邸)との立場だが、子供を持つ親や教職員の間では感染リスクに不安を訴える声が上がり、秋の新学期を前に大きな論議を呼んでいる。
 英国では3月下旬、感染防止策で公立の小中学校が全面休校となった。全土ロックダウン(都市封鎖)を経て、6月から一部学年の通学が許可されたが、ほとんどの児童・生徒は夏の間を自宅で過ごすことを余儀なくされた。政府の計画では、校内での接触制限などの対策を取った上で、イングランドとウェールズの学校は9月から再開を予定。スコットランドなどでは既に一部の学校が授業を再開した。
 こうした動きに対し、教員組合NASUWTは8月上旬、「教員や子供の安全を確実にする」ことができなければ再開に反対する意向を表明。最近の世論調査では、調査対象の親の65%が「子供を学校に戻すことに不安を感じる」と回答した。インターネット上でも同様の意見が目立つ。
 一方、学校の早期再開で親の職場復帰を促したい政府は国民の不安解消に躍起となっている。ジョンソン首相は24日、保護者向けに声明を出し、「子供を学校からこれ以上離しておけば、発育や健康に害を与える」として再開に理解を求めた。 (C)時事通信社