政府は11日、有識者による新型コロナウイルス感染症対策分科会(会長・尾身茂地域医療機能推進機構理事長)を開き、プロの野球、サッカーなど大規模イベントの開催制限について、参加人数の上限を収容定員の50%まで緩和する案を示した。観光支援事業「Go To トラベル」では、東京都発着分を10月から対象に追加する方針で、有識者の意見を聴いた。
 大規模イベントの制限緩和は今月19日から11月末まで当面実施することとし、その後の扱いは状況を見て判断する。
 5月の緊急事態宣言の解除後、政府はイベント開催の制限を段階的に緩和してきた。ただ、7月から8月にかけて感染が拡大したため、8月1日に予定していた緩和を2度にわたり延期した。
 9月に入り、政府は全国的に新規感染者の発生が減少してきたと判断。屋外では5000人まで、屋内では5000人または収容人数の50%以内の少ない方と設定している現在の制限について、感染対策の徹底を前提にイベントの類型ごとに分類し直した。
 具体的には、歓声や声援により飛沫(ひまつ)が発生するかどうかで区分する。大規模なプロスポーツやロックコンサートに関しては、歓声が想定されるとみて、収容人員の50%を上限とする。この見直しにより、プロ野球、Jリーグなどでは観客を数万人程度に拡大することが可能になる。
 歌舞伎など古典芸能やクラシックコンサート、演劇などについては、観客が大声を出して飛沫を発生させる可能性が低いと判断。収容率を100%まで認める。
 一方、収容人員が1万人超の場合は収容人数の50%までとし、1万人以下の場合は5000人を上限とする。
 分科会は「Go To トラベル」の東京追加に関し、感染拡大を懸念する有識者の意見を踏まえ、感染者が急増した都道府県の事業からの除外検討を提言。西村康稔経済再生担当相は記者会見で「9月の感染状況を見極めながら(東京追加を)最終的に判断したい」と述べた。 (C)時事通信社