国立ハンセン病療養所「菊池恵楓園」(熊本県合志市)は15日までに、前身時代を含め、死亡した入所者のうち479人の遺体が解剖されていたとの報告書をまとめた。入所者から一律に解剖の同意書を取っていた時期があったことも判明。報告書は「人権軽視のそしりは免れない」と指摘した。
 熊本大医学部の前身の熊本医科大が1927~29年、同療養所の入所者43人の遺体を解剖して20人分の骨格標本を作製していたことが2013年に発覚。熊本大と恵楓園入所者自治会が14年、園に調査を依頼し、報告書が今月まとまった。
 報告書によると、1911~65年に亡くなった入所者約2400人のうち、園が291人、熊本大医学部が前身時代を含め98人の遺体を解剖。園が入所者ごとに作る「患者身分帳」などの記録で身元が特定された。さらに、死亡時期や身元が分からない90人の解剖記録が残っていた。479人のうち5人は新生児や死産児だった。 (C)時事通信社