1歳未満の子どもを育てている家庭の3.4%で、夫婦ともにメンタルヘルスに変調を来している可能性があるとの分析を、国立成育医療研究センターの研究チームが17日までにまとめた。夫の長時間労働や妻の睡眠不足が影響していたといい、論文が英科学誌に掲載された。
 チームは、2016年に厚生労働省が全国の約22万世帯を対象に、保健や医療の状況を調べた国民生活基礎調査のデータを利用。1歳未満の子どもがいて、夫婦ともにメンタルヘルスに関する質問に回答した3514世帯を分析した。
 その結果、メンタルヘルスに不調のリスクがある状態だったのは、夫で11%、妻で10.8%に上った。夫婦ともリスクがあるのは全体の3.4%だった。
 夫婦ともにリスクがあると判定される確率は、夫の労働時間が週55時間以上の場合、同55時間未満に比べ1.6倍に上昇。妻の睡眠が1日6時間未満の場合は、同6時間以上に比べて1.8倍になっていた。
 親のメンタルヘルスに問題があると、子どもが育つ環境に影響が生じやすいことが知られている。研究チームの竹原健二・同センター室長は、母子だけでなく父も含めた支援が必要だとし、「父が早く帰宅し家事と育児に関わる仕組みを、社会がつくることが重要だ」と話した。
 産後の夫婦のメンタルヘルスに関する、全国規模のデータを用いた調査は初めてだという。 (C)時事通信社