元会長らが逮捕されたジャパンライフは、磁気治療器の預託商法で主に高齢者から巨額の資金を集めていた。被害者や家族らは、老後のために蓄えていた資金を失い、「病気もできない」と将来への不安を募らせる。
 栃木県に住む80代の女性は、友人の誘いで同社の催しに参加。磁気ネックレスを試して効果を実感し、レンタル収入の良さにも引かれた。磁気スパッツなど高額な商品を次々と購入し、総額約1億円を投資した。
 子育てをしながらダンプカーの運転手として働き、こつこつとためたお金は一銭も返ってきていない。「欲が深かったのかもしれない。病気もできず、心細い」と肩を落とした。
 被害者の家族も怒りを隠さない。山形県に住む80代の母親が被害に遭ったという横浜市の会社員男性(55)は、「老後のためにためていたお金だったのに」と嘆く。
 同社への投資を防ぐため、男性は母親名義の定期預金通帳や生命保険証書を銀行の貸金庫に入れたが、母親は同社従業員から「保険を見直そう」と勧められ、保険を解約。2017年秋ごろには通帳を再発行し、定期預金を全額引き出していた。投資額は約6000万円に上った。
 男性の妻(54)は「従業員は『お年寄りを幸せにしたい』と言うばかり。まるでカルト宗教のようだ」と憤る一方、「なぜ家族の言うことに耳を貸してくれなかったのか」とため息をついた。
 国民生活センターによると、ジャパンライフに関する相談件数は過去10年間で3172件(9月15日時点)。相談者の平均年齢は73.3歳で、70~80代が6割を占める。支払額の平均は2400万円で、最高額は6億円だという。 (C)時事通信社