【ワシントン時事】トランプ米大統領が2日、新型コロナウイルスの症状を訴え、入院した。ホワイトハウスは「大事を取った」と主張するが、トランプ氏が未承認薬を使用したとも説明。トランプ氏の再選が懸かる大統領選の投票まであと1カ月に迫る中、病状をめぐりさまざまな情報が飛び交っている。
 ◇未承認薬を投与
 トランプ氏は2日午後、スーツにマスク姿でヘリコプターに乗り込み、首都ワシントン近郊の軍医療センターに移動。同じ頃ツイッターに投稿した18秒の動画で「とても元気だ」と訴えたのが唯一の肉声だった。微熱やせきがあると報じられているが、詳しい病状は明らかでない。
 トランプ氏の主治医が発表した声明によると、トランプ氏は入院前、米リジェネロン社の抗体薬を投与された。この薬は臨床試験でウイルス低減の効果が確認されているが、食品医薬品局(FDA)の認可は出ていない。
 リジェネロン社は米メディアに対し、他の治療法がない重篤患者に適用される「例外的使用許可」の申し出がトランプ氏側からあったと説明。未承認薬の使用は異例で、専門家からは「病状への懸念の大きさを物語る」という指摘も出ている。
 主治医は2日深夜、再度声明を発表。トランプ氏の病状について「とても調子は良く、酸素補給は必要ない」と説明した。FDAの緊急認可を受けた治療薬「レムデシビル」をトランプ氏に投与したことも明らかにした。
 これと前後してトランプ氏はツイッターに「うまくいくと思う! みんなありがとう。LOVE!!!」と短文を投稿した。
 ◇12人が感染
 トランプ氏周辺で新型コロナ感染が相次いでおり、2日夜には、トランプ陣営のステピエン選対本部長の感染が新たに判明。米メディアVOXによると、ホワイトハウスの関係者で陽性が確認されたのは12人に上った。
 感染者の多くが参加していたのが、トランプ氏が連邦最高裁判事候補を発表した9月26日のホワイトハウスのイベントだ。大統領夫妻のほか、コンウェー元大統領顧問や2人の上院議員、ノートルダム大学長らが陽性と診断され、集団感染が起きた可能性がある。イベントではマスクを着用しない人の姿が目立ち、座席も間隔を空けていなかった。 (C)時事通信社