【ワシントン時事】トランプ米大統領は10日、新型コロナウイルス感染後初めて公式行事に臨み、来月3日投票の大統領選に向けた活動を再開する。ホワイトハウスが9日発表した。ただ、自身が陰性になったかどうかさえ明らかにしておらず、入院を経ても感染拡大防止に無頓着な姿勢に批判が強まっている。
 トランプ氏は9日夜のFOXニュースのインタビューで「投薬治療は終わった」と完全復活を宣言。10日にホワイトハウスの南庭で「法と秩序」をテーマに演説し、週明けの12日には激戦州の南部フロリダ州で退院後初の支持者集会を開く。
 トランプ氏のコロナ感染を受け、15日に予定されていた民主党候補バイデン前副大統領との第2回討論会は9日、中止が決まった。主催団体が決めたオンライン開催をトランプ氏が拒否したためで、計3回の予定だった討論会は22日が最後となる。
 世論調査で優位に立つバイデン氏を追い掛ける展開となる中、反撃の機会を失うことはトランプ氏に痛手だが、FOXニュースでは「私は困らない。誰がコンピューター上で討論をしたがるか」と強気の姿勢を崩さなかった。
 ただ、10日の行事には数百人の参加者が集まる予定で、今後の集会でどのような感染防止策が取られるかは不透明だ。トランプ氏が9月26日にホワイトハウスで行った連邦最高裁判事候補の発表について、国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長は感染が爆発的に広がる「スーパースプレッダーイベント」だったという認識を示した。
 バイデン氏は9日、西部ネバダ州で、聴衆が車に乗ったまま参加する「ドライブイン集会」を開催。トランプ氏の集会再開について「彼の無頓着な個人的行動が米国に与える負の影響を容認できない」と批判した。 (C)時事通信社