【パリ、ベルリンAFP時事】秋を迎えた欧州で、新型コロナウイルスの感染が再拡大し始めたが、春にロックダウン(都市封鎖)を経験した各国では「コロナ疲れ」が顕著だ。フランスでは11日、看護師約6万人の調査結果が公表され、半数以上が燃え尽き症候群に近いと報告された。
 ◇欧州委員も感染
 仏看護師組合が行った調査では、献身的な仕事を経た後、突如無力感に襲われる「燃え尽き症候群の状態」にあると答えた回答者が57%に上った。パンデミック(世界的流行)が始まる前の今年初めの調査では33%だった。
 組合は声明を出し「現段階で看護師3万4000人が不足している。労働条件の悪化でさらに辞めていく恐れがある」と警告した。3分の1を超える看護師が人手不足を訴え、3分の2がパンデミックになってから職場環境が悪化したと回答した。
 ドイツやポーランド、チェコでは10月に入って感染者が急増中だ。ベルリンでは夜間の営業停止対象を、飲食店に加え、薬局や給油所を除いた商店に拡大。ミューラー市長は「パーティーをしている場合ではない」と訴えている。
 欧州連合(EU)の司令塔、欧州委員会でも10日、マリヤ・ガブリエル欧州委員(教育担当、ブルガリア)の感染が判明した。欧州委員の感染確認は初めて。英国では12日、ジョンソン首相が新たなロックダウンの指針を発表する見通しだ。
 ◇「誇張」と政府非難
 一方でベルリンやワルシャワ、ローマ、ロンドンでは10日、マスク着用義務化をはじめ新型コロナ対策の各種規制に反対するデモが行われた。ドイツ警察は、ベルリンのデモ参加者について「数千人いた」と述べた。
 ローマでは、極右のデモのほか、陰謀論者と「反ワクチン」活動家による行進も行われた。参加者は「もちろんウイルスは存在するが、政治的かつ哲学的な視点を忘れてはならない。話を誇張している連中がいる」と政府を非難した。
 長引く耐久生活に疲れ、不満は募る。ベルリンのミューラー市長は「もっと厳しい幽閉措置をわれわれは回避できるし、回避したいと思っている」と訴え、今を乗り切るよう懸命に呼び掛けている。 (C)時事通信社