白血病患者らへの骨髄移植を増やすための骨髄バンクで、ドナー(提供者)登録者数が事業開始以来初めて減少で推移していることが18日、全国骨髄バンク推進連絡協議会(東京都千代田区)への取材で分かった。新規登録者数が抹消者数を大幅に下回る期間があり、9月末時点(速報値)で前年度末(3月末)比896人減と異例の事態になっている。
 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言発令などにより、移動式の献血バスや常設の献血ルームでの登録呼び掛けが難しくなったことが要因という。
 協議会などによると、ドナー登録は1992年に始まり、例年の新規登録は月2000~4000人前後で推移。競泳の池江璃花子選手が白血病を公表した2019年2月には1万1662人に上った。年齢制限があるため55歳を迎えると登録抹消となるが、08年度以降は年間6000~2万8000人ほど増加してきた。
 今年は、国内初の新型コロナ感染者が確認された1月の新規登録者が3293人。2、3月も3000人前後で例年並みだったが、緊急事態宣言が発令された4月は873人、5月も782人と激減。6月に1562人となり、7~9月は2300~2600人台まで回復した。
 しかし、抹消者を差し引いた登録者全体では、4月で約1170人、5月も約1000人減少したため、9月末でも前年度を下回ったままだ。
 協議会の山崎裕一参与は「緊急事態宣言による外出自粛や一斉休校の結果、大学や企業などに献血バスを向かわせることができなくなり、20~30代の若者を中心に登録が減った。感染拡大防止のため、献血ルームでの登録呼び掛けが制限されたことも大きい」と指摘。「年内は登録者減少が続く恐れもあるが、献血バスなどの活動が元に戻れば呼び掛けを再開したい」と話している。 (C)時事通信社