厚生労働省は、特別養護老人ホーム(特養)に義務付けている感染症対策を、訪問型や通所型などの介護サービスにも広げる検討に入った。新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえ、介護保険法の省令で規定することを視野に入れる。9日開かれる社会保障審議会(厚労相の諮問機関)の分科会で議論に着手し、年明けにも結論を出す方針だ。
 省令では特養に対し、感染症や食中毒を防ぐため、専門の委員会を3カ月に1回開催し結果を職員に周知▽指針の策定▽定期的な研修の実施―などを義務付けている。罰則はない。デイサービスなど通所型の場合は感染症対策を努力義務としているが、家事援助など訪問型サービスは対象外だ。
 新型コロナの感染拡大以降、各地の通所介護施設や訪問介護でも複数の利用者が感染する例が報告された。そのため厚労省は全ての介護事業者に対し、感染防止対策の自主点検を求める通知を出していた。
 これに加えて、厚労省は社保審分科会で通所や訪問型サービスについても感染症対策を義務化するかどうかを議論する方向。既に義務化している特養についても、感染症対策を話し合う専門の委員会の開催頻度を増やすなど、対策のさらなる強化も検討する考えだ。 (C)時事通信社