【パリ時事】新型コロナウイルスによる死者が30万人を超えた欧州で、感染第2波の勢いに歯止めがかからない。英国の累計感染死者数は5万人を超え、フランスとスペイン、イタリアでもそれぞれ4万人に達した。各国はロックダウン(都市封鎖)に踏み切るなどして感染抑制に努めるが、フランスでは休業を余儀なくされた店舗や、感染対策に不満を持つ学生らによる抗議活動が活発化している。
 フランスでは、新型コロナの累計感染者数が約190万人に上る。政府は10月30日、全土を対象に2度目のロックダウンを発動。不要不急の外出が禁止された。生活必需品を扱う店以外は休業を余儀なくされ、飲食店も持ち帰りや宅配以外の営業は禁止となった。
 これに対し、小規模店舗の経営者らは「インターネット上で販路を持つ大規模業者に比べて不利だ」と反発。営業再開を求める抗議行動が各地で断続的に行われている。
 一方、高校までの学校は感染対策を強化した上で通常の授業を継続。パリの高校では今月10日、校内での感染対策が不十分だと抗議して学校を封鎖しようとした学生を警察が鎮圧する騒動が起きた。
 10月下旬に非常事態を再宣言したスペインでは、累計感染者数が140万人を超えた。ほぼすべての地域で夜間の外出が禁止されているが、それ以外の規制は各州政府に任されている。
 イタリアの累計感染者数は約110万人。政府は全土で夜間の外出を禁止したほか、スポーツジムや映画館などを閉鎖。感染者の多い地域では飲食店を閉鎖し、それ以外の地域でも営業を午後6時までに制限した。ただ、フランスのような全土での移動制限は実施されていない。
 伊医師会は今月上旬、感染が「ほぼ制御不能な状態」に陥っているとして、全土でのロックダウンの必要性を訴えた。一方、コンテ首相は11日の地元紙とのインタビューで「感染者数は増えているが、新しい措置により今後数日で減少に転じる」と主張。「完全なロックダウンを回避するよう努めている」と強調し、経済活動への影響を最小限にとどめたい考えを改めて示した。 (C)時事通信社