日本、中国、韓国と東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳によるテレビ会議が14日開かれ、世界的流行が続く新型コロナウイルスへの対応策で連携を確認した。同日夜には米国、ロシアなどを加えた18カ国による東アジアサミットもテレビ会議形式で開催。菅義偉首相は沖縄県・尖閣諸島周辺での中国の活動を念頭に「東シナ海では日本の主権を侵害する活動が継続している」と述べ、法の支配に基づく海洋秩序の徹底を訴えた。
 日中韓とASEANの首脳会議は、コロナ拡大を受けて4月に開いたテレビ会議以来。菅氏が中韓首脳との会議に臨むのは就任後初めて。菅氏は新型コロナ感染拡大で打撃を受けたASEANに対し、2億ドル(約200億円)以上の医療支援、25億ドル(約2600億円)の経済支援を進めると表明した。
 また、温室効果ガス排出量を2050年までに実質ゼロにするとの目標を説明し、各国の取り組みを後押しする考えを伝えた。北朝鮮の核・ミサイル開発や拉致問題も取り上げ、解決に向けた各国の協力を呼び掛けた。
 中国の李克強首相は、同国内での感染拡大に対する日韓両国の支援に謝意を表明。韓国の文在寅大統領は世界経済の回復へ各国の協調を求めた。
 東アジアサミットで、菅氏は日本が推進する「自由で開かれたインド太平洋」構想に触れ、ASEANが掲げる原則と「多くの本質的共通点を有している」と強調。東・南シナ海情勢について「法の支配に逆行し、緊張を高める行動や国連海洋法条約に整合しない主張が見られる」と指摘した。
 中国が統制を強める香港情勢についても「重大な懸念」を重ねて表明した。日本政府によると、菅氏の主張に対し中国を含む各首脳から反論などはなかったという。
 東アジアサミットには、ロシアのプーチン大統領も出席。米国はトランプ大統領の代理として、オブライエン大統領補佐官(国家安全保障担当)が参加した。 (C)時事通信社