政府は、中学生以下の子どもを対象とした児童手当のうち高所得世帯向けの「特例給付」について、現行の5000円を2021年度から2500円に減らす検討に入った。共働き夫婦の場合、所得制限の算定基準を「所得の多い方」から「夫婦合算」に変更し、所得がさらに多い世帯は廃止も検討する。浮いた財源は、待機児童解消のため保育の受け皿整備の費用に充てる。
 児童手当は一定の所得に満たない世帯に対し、3歳未満で月1万5000円、3歳以上は原則月1万円が支払われている。一方、一定以上の所得がある世帯には児童1人当たり一律月5000円の特例給付を支給。所得制限は扶養家族の数によって異なるが、例えば会社員の夫と専業主婦の妻、子ども2人の場合、夫の収入が960万円(所得736万円)以上なら特例給付となる。
 政府は共働き世帯について、夫婦合計で一定以上の所得がある場合は、特例給付を2500円に減らす方向。さらに高所得なら、給付自体を廃止する案も検討する。所得額の線引きは年末の予算編成までに詰める。
 背景には、政府が20年度中の解消を目指している待機児童の問題がある。今年4月1日時点の待機児童数は1万2439人で、達成は厳しい状況だ。21年度以降は新たに約14万人分の保育の受け皿が必要なことが判明しており、政府は新たな保育所整備などに充てる考え。ただ、特に影響を受けるとみられる共働き世帯の反発も強く、政府は慎重に検討する考えだ。 (C)時事通信社