新型コロナウイルス感染者用の病床が逼迫(ひっぱく)の一途をたどり、一部では危機的な状況に迫っている。厚生労働省によると、25日時点の病床使用率は40都道府県で1週間前より悪化。15都道府県では25%以上となり、感染拡大が2番目に深刻な「ステージ3」の水準に達した。専門家は「医療現場は追い込まれており、状況は非常に深刻だ」と話している。
 厚労省の専門家組織は、北海道や首都圏、関西圏、中部圏の一部でコロナ診療と通常医療の両立が困難になり始めたと指摘。「このままの状況が続けば助けられる命が助けられなくなる」と強い危機感を示した。
 病床使用率が最も高かったのは兵庫の68%で前週(18日時点)より24ポイント悪化。大阪は14ポイント悪化の55%だが、重症者用は全国で最も高い東京(50%)に次ぐ49%で21ポイントも上がり、特に関西圏で病床逼迫が急速に進んでいる様子がうかがえる。
 北海道の病床使用率は9ポイント悪化の47%となり全国で3番目の高さだった。首都圏では栃木、群馬、千葉の3県が1週間で新たに25%以上となった。中部圏でも静岡が18ポイント悪化し39%となるなど逼迫が進んでいる。
 政府対策分科会に参加する医療現場に詳しいメンバーは「医療機関では、春の第1波から病床を増やしてきたが、問題は人の少なさだ。限られた人員で治療を回している。医療が追い込まれているというのが現場の感覚だ」と危機感をあらわにした。 (C)時事通信社