政府は1日、新型コロナウイルス対策の一環として、来夏の東京五輪・パラリンピック後も外国人観光客が来日する際、入国前の民間医療保険への加入を要件とする検討に入った。全世界での感染収束には時間がかかるとみられ、五輪開催期間だけでなく当面はこうした措置を維持し、水際対策を徹底する。
 政府は五輪に合わせて入国する観光客に対し、事前に民間医療保険に加入することを義務付ける方向。国内で発症した場合、保険により治療費の未収金発生を防ぐためだ。ただ、義務付けを五輪時に限定すれば、その後の事態に対応できないと懸念。各国での感染状況を注視しながら措置は継続する必要があると判断した。
 国内保険会社に対しては、加入手続きで陰性証明を確認する「健康証明付き医療保険」の商品化を求め、保険に入っていない観光客にこうした保険への加入を促す方針だ。入国審査がスムーズになることが期待され、国際的な往来再開をにらみ、世界的な先行事例としたい考え。
 一方、五輪に合わせて入国する観光客に2週間の待機を求めない代わりに、体温などの健康状態をチェックする多言語対応のアプリに関しては、近く仕様を固め、五輪開催の追加経費として2020年度第3次補正予算案に盛り込む。
 田村憲久厚生労働相は11月25日の参院予算委員会でアプリ導入を「非常に有効」と指摘。五輪・パラリンピックのコロナ対策費用は現時点で1000億円程度と見込まれる。政府と都は来週にも負担の大枠を固める。 (C)時事通信社