【ワシントン時事】米連邦最高裁が、キリスト教会など屋内での礼拝について、新型コロナウイルス対策を理由に制限することは認められないとする判断を相次いで下した。米国では主に保守派の間で、ウイルス対策を理由とする行動の制約に反発する傾向が強い。感染防止より宗教上の権利を優先する最高裁判断は、判事構成の保守化を反映したものと言える。
 最高裁は3日、カリフォルニア州知事が出した屋内での礼拝制限について、命令を有効と認めた下級審判決を破棄し、審理の差し戻しを命じた。「他の商店などと比べて不当に厳しい制約を教会に課し、宗教上の権利が侵害された」として命令の無効を求めた教会側の主張を支持した。
 最高裁は11月にも、ニューヨーク州知事が課した屋内礼拝の参列者数制限に関し、無効だと唱えるカトリック信徒団体などの訴えを認める判決を下した。判事9人のうち5人が「パンデミック(大流行)中でも(信教の自由をうたった)憲法をないがしろにしてはならない」という多数意見を示した。
 11月の判決では、大統領選直前にトランプ大統領から指名され就任した保守派のバレット判事が制限反対に回った。バレット氏は9月に死去したリベラル派判事の後任。最高裁はバレット氏の就任前、ネバダ州などで教会が起こした同様の裁判で、礼拝規制を認める判決を下しており、判事交代の影響が鮮明に表れた形だ。 (C)時事通信社