【ロンドン時事】英医療調査会社エアフィニティーは8日、新型コロナウイルスのワクチンが各国・地域で普及し、社会が日常に戻る時期を予測した調査結果を発表した。日本は2022年4月となり、先進国では最も遅いと見込まれた。ワクチン接種の出遅れが響くという。
 英国では8日からワクチンの接種が始まったほか、米当局も最初のワクチンの承認可否を検討する会合を10日に開く。欧州連合(EU)も年内に承認する見通しだが、日本でのめどは立っていない。ワクチン普及のスピードが経済・社会の正常化を占う上で、今後の焦点となりそうだ。
 調査は、各国のワクチンの確保状況を踏まえ、国民の多くが接種を受け、免疫を持つことで感染を収束させる「集団免疫」の獲得により、日常に復帰する時期を分析した。医療従事者や高齢者などの感染リスクの高い人々にワクチンが普及する時期も、日本は21年10月で、先進国では最後と予測される。
 日常に戻るのが最も早いのは米国で、21年4月。カナダは同年6月、英国は7月、EUは9月、オーストラリアも12月と、主要先進国はいずれも21年内の正常化が予想された。南米も22年3月で、日本より早い。一方、人口が多い中国は22年10月、インドは23年2月と、遅れるもようだ。
 エアフィニティーのハンセン最高経営責任者(CEO)は記者会見で、「ワクチンの量産次第だが、来年末までに世界の大半が免疫を獲得できるだろう」と述べた。
 先進国で最初に承認された米製薬大手ファイザー製のワクチンは、原料不足などを背景に、供給時期がずれ込む可能性も指摘されている。トランプ米大統領が米国民の接種を優先する大統領令に署名するなど、自国優先主義の動きも出始めている。 (C)時事通信社