兵庫県は17日、県立丹波医療センター(同県丹波市)で、80代男性の肺がんの疑いを見落としていたことを明らかにした。がんは脳に転移し、男性は4月に死亡したという。
 県病院局によると、昨年3月、別の疾患で通院していた男性が腰などの痛みを訴えたため、コンピューター断層撮影(CT)検査を実施。画像を見た医師が肺の影について報告書に記載したが、担当医は患者への説明と経過観察の手続きをしなかった。
 同年11月にもCT検査を実施したが、別の医師が写っていた肺の影を見落とし、担当医もCT画像を確認しなかった。この時点で最も進行している「ステージ4」だった可能性があるという。
 今年1月の心臓CT検査で、肺がんの疑いがあることが分かり、別の医療機関で脳転移を伴う肺腺がんと診断された。男性は4月に亡くなり、県は16日付で1125万円を支払うことで遺族と和解した。
 八木聡・県病院事業副管理者は「大変申し訳ない。医療安全対策の取り組みを進め、再発防止に努める」とコメントした。 (C)時事通信社