米ファイザーによる新型コロナウイルスワクチンの承認申請を受け、厚生労働省は最優先で有効性と安全性を審査する。承認されれば来年3月にも接種が始まる可能性がある。厚労省は6000万人分の供給を受けることで同社と基本合意しており、海外での承認などがあれば審査を簡略化できる「特例承認」をする方向で検討している。
 2009年に新型インフルエンザが流行した際、厚労省は欧州2社のワクチンの国内販売を特例承認した。2社は同年10月中旬と同11月上旬それぞれ承認申請し、同省薬事・食品衛生審議会の部会は12月末、「十分な効果と安全性があり、承認して差し支えない」との意見をまとめて承認方針を決定した。
 同審議会の分科会でも有効性と安全性が認められたため、厚労省は10年1月15日に特例承認を初適用し、国内販売の承認を最終決定したと発表。うち1社のワクチンの接種は、申請から3カ月半後の2月中旬に始まった。
 厚労省によると、ファイザーは来年2月までに日本国内の治験データを追加提出する方針で、同省は追加データも審査する。このため、新型コロナワクチンの承認は早くとも同月ごろとなり、3月に接種が始まる可能性もある。
 接種は医師や救急隊員ら医療従事者を最優先とし、高齢者や基礎疾患を持つ人らが続き、その後に一般の人を対象とする。
 ファイザー製ワクチンは品質保持のため超低温で保管する必要があり、厚労省は零下75度を保てる冷凍庫を、3月末までに医療機関などに配備できるように準備を進めている。 (C)時事通信社