【ブリュッセル時事】欧州連合(EU)欧州委員会が加盟国を代表して製薬各社と事前購入契約を結んだ新型コロナウイルスワクチンの価格が、ベルギーの閣外相がツイッターにうっかり投稿したことで「暴露」された。欧州委は守秘義務を理由に公開を拒んできたが、1回分当たりの契約価格は日本円で約225~1860円とみられ、製薬会社によって大きな開きがあることが明らかになった。
 ベルギー紙ラーツテ・ニュース(電子版)が17日、報じた。予算担当のデブレーケル閣外相が野党からワクチン予算の追及を受ける中、政府の購入数や金額の一覧表を投稿。EUが確保した6種類のワクチンの契約価格が判明した。
 約30分後に削除されたが、同紙が保存したツイッターの画像によると、1回分の価格は、当面は利益を得ない方針を示す英アストラゼネカが1.78ユーロ(約225円)と最安。米モデルナが18ドル(約1860円)と最も高かった。英米で既に接種が始まり、EUでも21日に販売承認勧告が出る見通しの米ファイザーのワクチンは12ユーロ(約1520円)だった。
 ワクチン確保には巨額の公費が投じられるだけに、透明性を訴える欧州議会やメディアから価格公開を求める声が強まっていた。欧州委報道官は18日の記者会見で、「暴露」への直接の言及は避けたが、「価格が明らかになれば、交渉担当者の立場が弱まる」などと述べ、守秘義務は公益にもかなうと主張した。
 欧州委がこれまでに確保したワクチンは6種類で計約20億回分。加盟国は人口比に応じた数量を承認後に購入する。EUでは27日からファイザー製の接種が始まる見通し。 (C)時事通信社