政府は2021年度予算案と20年度第3次補正予算案を一体の「15カ月予算」と位置付け、新型コロナウイルスへの備えを強化する。追加対策が必要になった場合の財源として21年度予算にコロナ予備費5兆円を計上。3次補正ではPCR検査の充実やワクチン接種などコロナ拡大防止策に4兆3581億円を盛り込んだ。
 21年度予算では、5兆円の「新型コロナウイルス感染症対策予備費」で政府が機動的に新たな政策を講じられるようにする。このほか、45億円を計上し、人工呼吸器などを念頭に海外依存度の高い先進的な医療機器の国内開発を後押しする。
 コロナ対策を集中的に計上した3次補正では、感染の有無を調べるPCR検査にかかる費用のうち、国の負担分などとして672億円を確保。開発されたワクチンは自己負担なしで接種を受けられるため、その費用などとして5736億円を盛り込んだ。
 都道府県が病床や軽症者の宿泊療養施設などを確保する費用として「新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金」を1兆3011億円確保。冬を迎え、新規感染者数は増え続けており、受け入れ体制の整備を加速させる。
 院内での感染を警戒し、体調に不安があっても医療機関の受診を控える動きがある。医療機関や薬局が、アクリル板や消毒液といった感染予防に必要な物資を購入する経費を補助するため、1071億円を充てる。国民が安心して受診できる環境を整え、コロナ以外の疾病で健康を損なうことがないよう配慮する。
 このほかに3次補正では、雇用調整助成金の特例措置の延長に伴い5430億円を追加。21年度予算でも、特別会計と合わせて6240億円を計上した。企業が従業員に支払う休業手当を補助し、雇用の維持につなげる。 (C)時事通信社