【ニューヨーク時事】米司法省は22日、医療用麻薬オピオイド中毒問題をめぐり、薬物の乱用などを防ぐ規制物質法に違反したとして、米小売り大手ウォルマートをデラウェア州の連邦地裁に提訴した。不適切な処方箋に基づいて調剤し、不審な注文を米当局に報告しなかったと主張。オピオイド中毒のまん延を助長したと非難し、数十億ドルの民事制裁金と販売差し止めを求めた。
 訴状によると、ウォルマートは自社の調剤薬局の薬剤師に対し、できるだけ早く大量の処方箋を処理するよう強い圧力をかけ、無効な処方箋に基づく調剤を拒めないようにした。数千件の処方箋に基づいて違法に薬を処方したという。
 ウォルマートは同日、悪質な医師によるオピオイドの処方を防げなかった米当局の責任を転嫁していると批判する声明を発表した。同社は既に薬剤師の責任の明確化を求める訴訟を起こしている。
 オピオイドは鎮痛効果がある一方、一時的に幸福感を感じるなどの副作用があり、依存性があるとされる。米疾病対策センターによると、1999年から2018年までに、過剰摂取により約45万人が死亡した。 (C)時事通信社