国立国際医療研究センターは23日、新型コロナウイルス患者への効果が検証されている気管支ぜんそく薬「シクレソニド(商品名オルベスコ)」について、臨床研究で効果が示されなかったとの速報を発表した。
 同センターによると、研究は全国22施設で、症状がないか軽症で、肺炎もない患者89人を対象に実施した。うち無作為に選んだ41人にオルベスコを吸入で投与し、48人には投与せず、肺炎の発症割合を比べた。
 入院から8日以内に肺炎が確認されたのは、投与されたグループで16人、投与がなかったグループで9人。投与グループで統計上意味のある悪化がみられた。
 同センターは、国外での研究も踏まえて効果を判断する必要があるとしつつ、「今回の結果からは、無症状や軽症患者への投与は推奨できない」とのコメントを出した。
 オルベスコはウイルス増殖を抑えるとの実験結果が示され、一部の医療機関では患者の症状改善も報告されていた。 (C)時事通信社