【パリ時事】日本の正月と同様に親族が遠方から集まる、キリスト教徒にとって1年で最も重要な祝日のクリスマスを迎える欧州で、新型コロナウイルス対策に温度差が生じている。イタリアが厳しい外出制限に踏み切る一方、スペインやフランスはクリスマスを特別扱いし、規制緩和の道を選んだ。
 伊政府は当初予定よりも厳しい措置を導入し、クリスマスから年始にかけて、全土で地域をまたぐ移動を禁止。コンテ首相は「苦渋の決断だが、1月に活動を再開するために必要な措置だ」と理解を呼び掛けた。
 スペインでも23日から来年1月6日まで、地域をまたぐ移動を禁止。ただ、パイス紙によれば「親族に会う目的」の移動は認められるほか、会合も10人まで許可されている。
 仏政府は、10月末から再実施した外出制限を今月15日に緩和。全土での移動制限が解除される代わりに、夜間外出は禁止となった。ただ、仏国民にとって「伝統的に特別」(カステックス首相)なクリスマスイブの24日には、例外的に自由な外出が終日許可された。
 仏国内の1日当たりの感染者数は1万人超と、政府が当初制限解除の目標とした5000人を大きく上回っている。ランス市とナンシー市の市長は22日、同地域の入院患者数が増加しているとして、クリスマス後から再度、外出制限を導入するよう政府に要請した。
 これに対しベラン保健相は22日、テレビに出演し「感染者数は多いが、大流行には至っていない」と指摘。クリスマス直後の制限再発動は予定していないと明らかにした。 (C)時事通信社