新型コロナウイルスの抗体検査キットをウイルス感染の判定に利用できるとうたって販売したのは景品表示法に触れる恐れが強いとして、消費者庁は25日、業者6社に表示の修正を求める行政指導を行った。同庁は「抗体検査は現在感染しているかを判定できるものではなく、国の認可も得ていない。誤判定の可能性を考えても個人使用にメリットはない」と注意を呼び掛けている。
 同庁によると、6社は4月以降にキットの販売を始め、インターネットの通販サイトなどで「わずか15分、高精度ウイルス判定」「PCR法では難しい感染初期での判別も可能」などと宣伝。1セット4000~1万円で販売していた。
 同庁は「抗体検査は感染歴の傾向を調べる疫学調査目的では利用されているが、感染判定には適さない」と強調。6社の商品は認可を得ていないことなどを説明しておらず、消費者が誤解する恐れが強いとした。いずれも中国製で、抗体の有無をきちんと判定できる保証もないという。
 感染拡大を受け、ネット上では安価な抗体検査や無認可のPCR検査、抗原検査のキットも多く販売されている。同庁担当者は「偽陽性や偽陰性の判定で感染拡大や医療逼迫(ひっぱく)を加速させかねない。必要な場合に限り、医療機関で検査してほしい」と話している。 (C)時事通信社