菅義偉首相は25日夜、新型コロナウイルスの感染拡大が過去最悪の水準となっていることを受け、首相官邸で記者会見した。会食を控えるなど「静かな年末年始」を送るよう国民に要請。同時に緊急事態宣言の再発令には慎重な考えを表明した。
 首相は「感染対策として最も効果的なのが飲食店の時間短縮だ。何とぞご協力をいただきたい」と強調。緊急事態宣言の発令がなくても国民の行動変容は「可能だ」と明言した。国民に対しては親族や友人との忘・新年会などを念頭に「できる限り会合を控えていただきたい」と呼び掛けた。
 一方で首相は、観光支援事業「Go To トラベル」の全国一時停止などこれまでの政府対応について「国民への説明が十分でなかった」と認め、「丁寧にコミュニケーションを取ることに努める」と語った。
 今月14日に自身が東京・銀座のステーキ店で自民党幹部ら7人と会食したことについては「深く反省し、改めておわびする」と陳謝した。
 新型コロナに関する特別措置法改正について、首相は積極的な考えを改めて表明。罰則を設けるかどうかについては、政府の新型コロナ対策分科会で早急に検討を進めるとした。新型コロナ対策を話し合う政府・与野党連絡協議会の枠組みに触れ、「各党の提案を頂きながら進めていく問題だ」とも述べた。
 水際対策に関しては、新型コロナの変異種が見つかった南アフリカに滞在歴のある外国人を入国拒否とすることを明らかにした。また、変異種は他の国でも確認されているとして対策を急ぐ考えを示した。
 首相の会見は今月4日以来。政府分科会の尾身茂会長が同席した。 (C)時事通信社